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翌日 昨日は驚いた。 後ろから銀さんの声が聞こえたと思ったら抱きしめられて。 銀さんがあたしに好意を持ってくれてる事はとっくに知ってる。 でもあたしは銀さんのこと好きだけど、そういう風には感じてないみたい。 抱きしめられてもドキドキするというよりはホッとした。 ――やっぱりお父さんみたく思っちゃってるって事? 銀さんのこと、まだそんなに知らないからかなぁ。 これからもっと知れば、あたしの好きも恋に変わったりするのかな。 店内で品出し中のあたしは、突然目の前が真っ暗になって驚く。 ――何、目隠し!? 「だ、誰ですか!?」 「さて、誰でしょうかねィ」 この特徴ある喋り方で思いつくのは一人しかいない。 「総悟さん?」 「チッ、バレやしたか」 舌打ちして総悟さんは手をどけた。 そりゃバレるっての! 「いきなり驚くじゃないですか」 「そりゃそーでさァ。おどかすためにやってんでィ」 全くこの人は。 「……総悟さんておいくつですか?」 気になって訊いてみた。 「十八ですぜィ」 ――あたしより年上!? 一つだけだけど。 それにしても言動が子供っぽいというか。 同じくらいには感じない…… 「なんでィ」 「いえ」 「そんな顔されるとますます悪戯したくなりやすねィ 」総悟さんがニタッと怪しい笑みを浮かべた。 ――うわ、この人Sだ ![]() 「何か御用ですか」 「昨日見ちまってねィ」 「え」 「万事屋の旦那との抱擁シーン」 ――エエエッ ![]() 見られてたの!?「道の往来で大胆だねィ。注目の的でしたぜ」 確かに、あそこじゃそうだよね ![]() 「その後旦那んとこ連れ込まれてやしたね。何してたんでィ?」 「べ、別に関係ないじゃないですか」 「アンタ、旦那と出来てるんですかィ?」 「そういうわけじゃないです」 「出来てねーのに抱かせるんですかィ? なら、俺にも抱かせてくだせーよ」 総悟さんが手を広げてあたしを抱きしめようとしてきた。 「変な言い方しないでください!」 危ない事を無表情で言うのが怖い。てか、その手つきやめて! 「チッ、仕方ねェ。今度会った時の楽しみにしときまさァ」 うわー絶対会いたくない。この人の場合シャレじゃ済まなそう ![]() 「アンタ次の休みいつなんでィ?」 「休み? なんで言わなきゃいけないんですか」 「俺と寝る約束したじゃねーか。忘れたとは言わせやせんぜ」 また危ない発言を ![]() 「そんな約束してません」 端から聞いたら誤解されるような言い方しないでほしい。ホント勘弁して。 「約束破る気ですかィ?」 「破るも何も最初からしてませんから」 「つれねー人だァ。俺ァその気でアンタのアイマスク用意したんですぜ」 総悟さんがポケットから変な目の描かれたピンクのアイマスクを取り出した。 ――マジでセンス悪ッ。 「で、休みいつなんでィ」 人の話聞いてるのかな。 「教えません」 「チッ、だったら山崎シメて吐かせるしかねーか」 ―― チョットォ!?「ヤローはここ買い出し来るからそれくらい知ってるだろィ」 確かに退さんにはある程度教えてるけど。 「退さんシメるなんてやめてくださいッ」 「だったら教えろィ」 あたしはため息をついて仕方なく教える事にした。 「しばらく連休が続いてお店が忙しくなるから、あたしの次のお休みは水曜です」 世間が連休の時は店が忙しくてあたしは休みが取れない。 「水曜ですねィ。わかりやした。じゃーその日の十二時にあの公園で。約束ですぜ」 「もう決定ですか?」 「来なかったら、もっと過激な悪戯しやすからね 」総悟さんがまた怪しい笑みを浮かべてあたしはゾッとした。 ――ドSだ。脅迫だよ ![]() ![]() 行きたくない。でも悪戯が過激になって仕事にならないのも困る。 店に迷惑かけちゃうし。クビにされちゃうかも。 ……行くしか、ないよね。 |
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